2014年7月28日月曜日

LG G Watch(LG-W100) レビュー

OPPO Find 7のレビュー内にちらっと写ってましたLG G Watchについてレビューをしていきます。

LG G Watchという名前の通り、携帯端末ではなく「ウェアラブル端末(スマートウォッチ)」です。Android Wearというウェアラブル端末専用のOSを搭載している初号機であり、Android端末とBluetooth接続することで通知やメールの中身をスマートウォッチ上で見ることができる今後の発展が期待されている端末です。

それではレビューを始めます。
端末はLG G Watch(LG-W100)、点数は、55点です。



なお、今回スマートウォッチのレビューということでいつもの10視点の内容を変えたいと思います。スマートウォッチ用の10視点は以下の通りです。
[端末単独]
・電池持ち
・端末のつけ心地
・動作のサクサク感
・画面の綺麗さ/見やすさ
・Google音声の認識度/使いやすさ
・端末単独でできること
・充電のしやすさ

[スマートフォンとの連携]
・スマートフォンとの接続の良さ
・連携した上で、端末でできること

[その他]
・日本での稀少さ

下記、内訳です。

10つの視点点数(各10点満点)
電池持ち5
端末のつけ心地8
動作のサクサク感8
画面の綺麗さ/見やすさ7
Google音声の認識度/使いやすさ2
端末単独でできること2
充電のしやすさ9
スマートフォンとの接続の良さ6
連携した上で、端末でできること8
日本での稀少さ0


では、それぞれの視点についてレビューをします。

<電池持ち>

1週間弱、普段通り生活して、電池持ちを調べてみました。

日目朝8時時点の残り%当日24時時点の残り%24時以降充電せず
0%になった時間
1(平日)100%46%-
2(平日)100%52%-
3(平日)100%56%-
4(平日)100%54%-
5(平日)100%-翌日17時45分
6(休日)100%52%-
*端末の設定は常にBlutooth接続、常に画面点灯、輝度は最高値です。
*平日および休日の使用方法は変わらず、常に端末とBluetoothで接続されている状態です。


以前少しの期間使用したウェアラブル端末(Galaxy Gear)はぎりぎり1日しか持たず、今回端末の設定を「常にBlutooth接続、常に画面点灯、輝度は最高値」としたため電池持ちを非常に心配していましたが、上記の結果より問題ないことがわかりました。

通常の活動時間(8〜24時)を経て平均50%ほど、電池が残っている結果になりました。
もちろん通常の時計と比べると圧倒的に電池は持たない計算にはなりますが、これは常にスマートフォンと連携するスマートウォッチ。そこはしょうがないと割り切るべきです。

ただ個人的にはあくまでウォッチ(時計)という位置づけなので、最低でも1週間くらい電池はもってもらいたいと思っています。
※筆者は毎日3台のスマートフォンを充電しているため、そこにスマートウォッチも毎日充電するとなるとコンセントの数が。。

そのため採点基準は1週間もてば10点、そこから1日減る毎に1点減点としたいと思います。今回の調査結果より約1日半電池はもつということがわかったため、この端末に対するこの項目の点数は5点とします。
(本来は4.5点ですが切り上げ)


<端末のつけ心地>

端末自体の大きさは通常の時計より少し大きいくらいです。女性用時計と比べると大きいかもしれませんが、男性用時計にはこの端末よりももっと大きいものもあると思います。またGalaxy Gearと比べても個人的にはコンパクトになっていると感じています。(Galaxy Gearはストラップのところまで含め端末で形状が固定されているため、つけ心地はあまりよくありませんでした)


(左から、LG G Watch、Galaxy Gear)

(上から、LG G Watch、Galaxy Gear)

またつけ心地ですが、特に違和感はありません。ただスマートフォンと同様、ある程度の強度しかない液晶がむき出しのため、机などにぶつけても大丈夫かな?という心配はしてしまいます。この点がウォッチ(時計)という観点でマイナス面です。
スマートウォッチにもゴリラガラス等、頑丈なものが使われることを期待したいと思います。

以上より、つけ心地はマイナス面を考慮し、8点としたいと思います。


<動作のサクサク感>

指で画面をスワイプした際、そこまで気にはならないですがすこーしレスポンスが遅いかなと思います。
(通常使用では気にならなかったのですが、レビュー時に触っていると気になってしましました)


上記以外は動作に関し、特に気になるところはありませんでした。
日常使用するのに十分な位のサクサク感だと思います
以上より、この項目は8点をつけたいと思います。
(レスポンスの遅さで2点減点)

<画面の綺麗さ/見やすさ>

フルHDや2Kの解像度を搭載したスマートフォンがある中、この端末は280×280pixelsの解像度。少し心配でしたが、画像の荒さが目に見えて分かる訳でもなく全く気になりません。(画面サイズが小さいこともあると思いますが。)
※動画だと気になるかもしれませんが、実際使用では気になりません。

ただ非常に気になるのが、外にいる時(太陽光が降り注いでいる時)の視認性。
輝度を最高にしているにも関わらず、全くもって画面上の文字が見えません。



ユースケースとして、スマートウォッチは室内よりもポケットや鞄にスマートフォンを入れている外でこそ性能を発揮すべきと思うため、これは致命的であると思います。

なお、上記状態で画面をタップ・腕を上げる動作をした画面では外でも視認性○です。


ただ、画面タップは非常に手間ですし、腕を上げる動作によって本来視認性○となる画面に遷移するのですが、結構な頻度でこの遷移が起こらない場合があります。

以上より、この項目は7点とします。
(外で視認性×の画面があるので3点減点)


<Google音声の認識度/使いやすさ>

まずは認識度について。
画面に向かって「Ok, Google」と言うのですが、音声検索の言語設定を日本語にしていると「Ok, Google」では反応せず「おーけー、ぐーぐる」で反応します
つまりは発音の良い英語では反応せず、日本語発音の英語?で反応するのです。
※口元にスマートウォッチを持っていき近くで話すと、「Ok, Google」でも反応するようですが、わざわざ口元に持っていくのは非常に不便です。


日本人には発音がいい人もいるのでここは両方きちんと反応するようにして欲しかったです。
(ちなみに僕は発音はよくありません!!)

また、あまり言った通りに認識してくれないように思えます。
「おーけー、ぐーぐる」と言った後に、音声入力によってSMSやメールを送付できるのですが、言ったのと全く違う言葉を送ることが度々ありました
例えば、田中美里(たなか みさと)さんに"こんにちは"とSMSを送りたい場合、「SMSをそうしん、たなかみさとにこんにちは」と言うのですが、早口で言ってしまうと"外にこんにちは"と田中美里さんにSMSが送付されてしまいます。
ゆっくり言うのは格好が悪いので、早口でもちゃんと認識して欲しいです。

次に、使いやすさについて。
「おーけー、ぐーぐる」と言った後に数秒待つと、この機能でこんなことができますよという表示を見ることができます。


ただ、「おーけー、ぐーぐる」と言った直後に、何か言っているはずなのに上記表示が出てくることが多々あります。そのため一度画面を下にスワイプして音声を認識する画面に戻さないといけない手間が発生します。せっかくハンズフリーでできる音声機能が、手を使わないといけないようになってしますのです。
ここもしっかり機能して欲しいです。

上記より、この項目は2点としたいと思います。
(音声機能で色々できるのは便利だと思うので、その分で2点にしました)


<端末単独でできること>

スマートフォンと連携せず、この端末のみでできることは下記のみです。
・時計表示
・タイマー機能
・ストップウォッチ機能
・アラーム設定
・コンパス機能
・万歩計での歩数計測

やはりスマートフォンと連携しないと、この端末の価値がかなり軽減してしまいます
唯一万歩計機能くらいが使えそうですが。。

この項目は万歩計機能があるということで2点としたいと思います。

<充電のしやすさ>

電池持ち項目でも書きましたが、この端末はもって1日半なのでほぼ毎日充電が必要になってきます。そのため充電のしやすさという観点は非常に重要だと思っています。

この端末には、充電用のクレードルが付属しており、そのクレードルに置くだけで充電することができます。


そのため多くのスマートフォンのように充電端子を指すなどの作業は必要ありません。
しかもこのクレードルには磁石?みたいなものが入っており、端末を近づけると磁石の力のようなもので引きつけられ、充電中にクレードルから端末が外れる等もありません
個人的には非常に気に入っております。


欲を言えば、無接点充電をサポートしていれば完璧だったのにというところです。
そのためこの項目は9点としたいと思います。
(無接点充電できれば10点満点)


<スマートフォンとの接続の良さ>

スマートフォンとこの端末がBluetoothで繋がる距離にあれば、接続が切れたりといったことは全くありません。
ただ、一度Bluetoothで繋がる距離以上に離れ一旦接続が切れたあと、繋がる距離に戻ってきても自動的に再接続されないことがありました。また、再接続される場合でも結構時間がかかります。
(再接続されない時は、端末のAndroid Wearアプリで手動で繋ぎ直す必要がありました。)

(右上のところに未接続を表すマークがあります)

個人的にこれはあまり"スマート"じゃないと感じたため、6点としたいと思います。
(接続が継続される点で6点、再接続が自動でされる点で4点としました)


<連携した上で、端末でできること>

端末単独でできることに加え、下記のことができます。
・端末のGoogle Nowに表示されるカードを表示(その日の予定や、現在地から自宅までの所要時間など)
・スマートフォンの通知バーに表示される項目の表示
・メールやLINE、SMSなどが来た際の通知
・メールやLINE、SMSの内容閲覧+α
・電話がかかってきた際の通知+α
・Google音声機能を使用した各種アクション(ナビ機能やSMS送信、Google検索)

以下では、"メールが来た際の通知および内容閲覧+α"と"Google音声機能を使用したナビ機能"について取り上げたいと思います。

1. メールが来た際の通知および内容閲覧+α
自分のGmailアカウントにメールが来た際、スマートウォッチがバイブしメールが来たことがわかります。そのメールの内容はスマートウォッチを操作することで確認することもできます。
その後、メールを削除したい場合は削除、メールの内容をスマートフォンで見たい場合は端末で開く等、それぞれの操作をすることができます。
また、特筆すべきは音声入力でのメール返信。音声の認識度は低いものの(上述)、短文であれば非常に便利な機能だと思います


2. Google音声機能を使用したナビ機能
例えば現在地から東京駅へ行きたい場合は、「おーけー、ぐーぐる」の後に「東京駅に行きたい」と言うだけでナビをスマートフォン上で起動することができます
手順としては簡単であり、例えば運転中とかだと非常に有益に使える機能です。


以上より、スマートフォンと連携することによって様々なことができるようになります
一方で、スマートウォッチでナビの設定までして実際にはスマートフォンで確認する等やはり補助的な使用方法しかないのが現状です。そのため、もっとスマートウォッチの価値を出すような機能が搭載することを期待し、この項目は8点としたいと思います。


<日本での稀少さ>

Google I/O 2014で発表され、世界と同タイミングで日本のGoogle Playにて発売されているため、入手は非常に簡単です
そのため、この項目は0点です。

<総論>

以上を踏まえ、55点です。
購入してから毎日腕につけ使用しており比較的満足していましたが、実際レビューするとあんまり点数はのびませんでした。
ただ、今後スマートウォッチの普及及び発展に伴って点数がもっと高い端末が世の中に出てくることを期待したいと思います。

次回スマートウォッチのレビューは発売されたら即購入しようと思っている「MOTO 360」の予定です!!